向田邦子さん、伊藤まさこさん、栗原はるみさん。
このお三方はみなさん大好き。
みなさんそれぞれ、
独自のセンスと「私はこれが好き」という考え方をつらぬいている。
時間ができたときに、
本や写真をじっくり眺めるのが至福のひとときです。
どんな人になりたいのかな
特に
「その人のライフスタイルごと好きになる」
というので最初に好きになり、
きっとこれからもお手本になるのは
向田邦子さんです。
彼女を知ったときには
すでに鬼籍に入っていて
すごく残念だったのを覚えています。
テレビの脚本家として活躍していた向田邦子ですが、
その文章と同じくらい、
食の話しや、器、旅、写真の知識センスが豊富。
そういえば何かのエッセイで
「本当は板前さんになりたかった」
「原稿を書かなくてはいけないのに
架空の小料理屋のお品書きを考えて
小一時間遊んでしまう」
なんて書いていたっけ。
中学生の頃から
そのエッセイを繰り返し読んでいたものですから、
「こんな生き方もあるんだな」
「好きなことを好きと言っていいんだな」
という「あり方」が
なんとなく染み付いたのかも知れません。
出会いは「父の詫び状」
彼女の文章と出会ったのは
中学校の国語の教科書で。
「字のないはがき」という、ご自分の家族の
戦時中のエピソードです。
文章に使われている言葉はやさしい言葉ばかりで
小学生でも理解できるくらい。
大きな感情描写もなく、
淡々と情景が過ぎていく。
どちらかといえばさっぱりした文章なのですが、
なのに、ぐっとその世界に引き込んでいく。
観察者と体験者のバランス加減が絶妙なんですよね。
「この人の文章、すごく面白い!」と
母に言ったら
エッセイや小説を次々買ってくれて、
刊行されているエッセイは全て読みました。
数年前に、鹿児島の「かごしま近代文学館」まで行って、
向田邦子コーナーを見てきたくらい大好きです。
たまに思うんですけど、
彼女が今でも生きていて、
もしブログやインスタグラムをはじめていたら・・?
(1929年生まれなので、2017年なら88歳!)
(向田邦子と友人だった黒柳徹子さんが
インスタグラムをやってるので
ありえる話ではあります)
たまにそんな風に思ったりしています。
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