数年前ですが、
昔からの友人と久しぶりにお茶したときの話。
彼女がものすごく憧れている人の話題になり
それはたまたま私と仲の良い
知り合いだったことが分かりました。
「えーーー!すごいー!すごいー!」と
テンションが上がる友人。
「一度でいいから会ってみたかったの。
今やってる仕事も、実はその人に憧れて始めたの。」
えー、ほんとに、すごいなあ、と
しきりに羨ましがっている様子。
なので何気なくこう言ってみました。
(自分の知り合いの大ファン、という人に
これほど感動されると、
ついそんな気持ちになってしまいます)
「じゃあ紹介してあげようか?
運が良ければ、会ってくれるかもしれないよ。」
「えっ・・・」
「何かの縁かも知れないし」
「いや・・」
「??」
「別にいいです・・」
「なんで??憧れの人なんでしょ」
「いや・・
まだ私、勉強中だし、そんなレベルじゃないし」
「こういうの、チャンスだと思うんだけど。
気に入ってもらえるかもしれないし」
「まだ自信無いから、今はいいです。
もうちょっとちゃんと勉強してから、そのとき考える」
「本当に会えるかもしれないんだよ?
それでいいの?」
「うんうん。今はいいです。ほんとに。
ありがとう」
そして彼女とは別れました。
「まだ会わない」
その判断が良かったのかどうかは分かりません。
もしかしたら本当に
その時期じゃなかったのかも知れない。
でもたまにあのときのことを思い出します。
チャンスをつかむって、こういうこと。
あのとき、ほんの少し勇気を出していたら。
一歩踏み出していたら。
たとえば3年後、彼女がもっとスキルアップして
自信が持てたとしても
同じ幸運がやってくるだろうか。
幸運がやってきたとして
今度こそ「会いたい!」と言うことができるのだろうか。
「たられば」の話をするのは好きではないですが、
なぜか、定期的にあのときの場面が
よみがえってくるのです。
そんな思い出話です。
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